『災害ユートピア』
震災があってから、この本がずっと気になっていて、図書館にリクエスト。
最近ようやく順番が回ってきました
『災害ユートピア~なぜそのとき特別な共同体が立ち上がるのか』レベッカ・ソルニット著 亜紀書房
今回の震災で、日本人が決してパニックにならず、避難所でも平静を保って生活していたことが海外メディアで賞賛されていましたが、この本を読むと、大きな災害の時には、世界中のどこでも、人々は助け合いの気持ちを持って、利他的な行動を自然に取り、一時的にせよ連帯感のあるコミュニティができたということです。
この本は歴史的ないくつもの災害~サンフランシスコの地震、メキシコシティ地震、ニューヨーク9.11、ニューオーリンズのカトリーナ台風~のサバイバーから聞き書きした体験談をたくさん集めていて、大変ブ厚い本。全部読めそうにないので、おもにニューヨークの9.11の章を熟読しましたが、みんなが助け合っているときに、ただエリート階級だけがパニックに陥って、大騒ぎしたり、デマを信じたりしたらしいというのは鋭い指摘!と思いました。
今回の東日本大震災のときにも、多くの人々が自分たちで避難所を運営し、助け合いのコミュニティができていたとも聞きます。
著者が言っているように「災害はわたしたちに別の世界を見せてくれる」こともあるのかもしれません。
6月24日に、
東日本大震災復興基本法が公布されましたが、そこには「女性の意見が反映されるべきこと」が盛り込まれているらしいです。災害と女性の問題はこれからどんどん議論されていくべきことだと思います。
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